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フィグ・アジェスト(c00731)のブログ。キミはワタシを知ってるかい?
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(3/2)

まだ少し早いからと執務室の外、扉の脇に座り込む。
中に入れば良いものを何故と、言われるかも知れないけれど、
今夜はきっと、準備したものにそわそわしてしまうから。




ぼぅ、としていると、いつの間にか、考え事をしている。
昔はこんなにものを考えただろうかと、また考える。

考える。

いまを。



エルフヘイムで過ごした時は短くないけれど、
この都市のすべては、この屋敷のことすらぜんぶは知らない。
知らない事ばかり。

今まで、は。
「知らない」で、終わりだった。

戦神海峡へは、再び訪れることがあるのかどうか、わからない。
けれど、この永遠の森には、また。

アクエリオのあと、直ぐに戻るかも知れない。
とおいさきに、戻るかも知れない。
分からない、けれど。
きっと戻る。

だって主が此処へ、帰るから。


今まで、は。
「今日」で、終わりだった。

秋に実りを得れば、冬に向けて備えはするけれど、
それはそういうものであって、「明日」では、なかった。

「今」が、あれば良かった。
そうすれば戦えて、楽しくて、生きていられたから。

「今」があって、「今」があって、「今」を繋げて生きていた。
きっと、自ら向かわなければ、こんなに戦わずに「生きられる」のだろう。
死にかけることも、無いのだろう。

けれど、この身の内に脈打つものを感じて、
いとしいもので瞳を満たして、
そうしていないと分からなかったから。

(分からない。)
(何を?)



今、は。
誓約が、ある。


―果てるとも、果てずとも、永久を。

―永久が無いなら、作ろうか。


「明日」が、あった。



(ワタシは主に、自分の全てを差し出した。)

(だって、未来をくれたのだもの。)

(戻って来いと、死ぬなと、言ってくれたのだもの。)


(嗚呼、ワタシは、)


嬉しかったのに、どうして今までそうと分からなかったのだろう。
ぶわりと滲む視界に慌てて、抱きかかえたコートが濡れないようにと目を拭った。
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プロフィール
HN:
フィグ
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1990/10/17
自己紹介:
 この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『エンドブレイカー!』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したPLに、著作権は『山田2』絵師に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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