フィグ・アジェスト(c00731)のブログ。キミはワタシを知ってるかい?
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「おーい小娘、またお前宛だとさぁあああ」
(日付の変わる直前。
とはいえ酒場は、これからという熱気)
夜中に祭でもあるように聞くけれど、知ったこっちゃない。
「はい、はい、配達あんがとさん。
嗚呼、あれは煙草待ちの狒狒爺だから気にしないことよ」
(慌しく受け取って、部屋へ駆け戻る)
「さて、さて、これは一体どうしたものか?
ねぇキミはどう思う?」
(自室の扉を閉め、僅かな躊躇の後に手紙を開封する)
(視線の集まる、部屋の中央)
(笑って、顰めて、)
(分かり難い表情をして)
(不思議そうに首を傾げて)
(そして)
「…は、あはははっ、
そうだねうん、夜歩きでもしようかそうしよう」
これはいけない。
頭を冷やさなくては。
もう夜も暑いから、髪を括って。
勿論灯りはあの子を連れて。
少し足を伸ばそう。
何処が、良いか。
そういえば、確か、白い花の咲いているところが。
(いつも通りに括っていた髪を解き、
ままならない髪にどうにかブラシを当てる)
(幾らかマシになったところで、机の上に置いてあったバンダナを手に)
(何より、込められた気持ちの嬉しいそれ)
(折角だからと、いつもと違った風に髪を纏める)
(きっとこれは、爽風を呼ぶと、想う)
(自分の準備は出来たと、居並ぶ無口な同居者からひとつを連れ出して)
(そっと、火を入れる)
(決して大きくないそれは、けれど確かな光を投げかける)
(そういえば、と思い出し、土埃のついた赤い欠片も取り出して)
(見慣れぬそれが、綺麗だったから。手元に残していたもので)
(指先で埃を払いながら見れば、それはもう、見慣れたもので)
(これでは頭も落ち着かないだろうか)
だけど
(近頃逗留者の増えた隠しへ落とし込む)
これで良い。
「行って来るよ、いとし子たち」
きっと、夜気の中、良い香りがする。
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(回線と喧嘩をして吹っ飛んだ筈が、奇跡の一時保存機能発現。
という訳でたぶん25日辺りですよ、と上げる次第。)
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プロフィール
HN:
フィグ
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1990/10/17
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