フィグ・アジェスト(c00731)のブログ。キミはワタシを知ってるかい?
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此処は何処だろう。
ぼんやりと浮上した意識で周囲の気配を探り、
害無しと適当に判じて、手探りで得物を求める。
ハンマーは少し離れた所に落ちていた。
手繰り寄せる為に少し身を捩るだけで
身体のあちこちから悲鳴があがるが、
それすら戦闘の残滓と愛おしい。
柄にこびり付いているのは血だろうか。
そういえば、顔も手も、何処も乾いた血がこびり付いて
引き攣ったような感じがする。
雨でも降ってしまえば良いのに。
そうまで考えて、矢鱈と周囲が静かな事に気がついた。
これだけ血に塗れ、塞がっていない傷があるのなら
獣を呼んだって可笑しく無い有様だ。
嗚呼、あれだけ暴れたから、獣らも逃げてしまったのだろうか。
強い敵は良い。
今までの戦いが悪いなんて思いやしないが、
小賢しい獣と見ていた奴らが、
泣けてくるくらいに楽しませてくれるなんて。
愛しい獣ども。
親衛隊は思ったよりも大漁だったけれど、
ギルバニアの首は誰が落としたろうか。
誰か、落としたろうか。
あの混戦で討ち仕損じたのが居ても、
それが戻る前に落としてくれていればと思う。
自分は未だ動けそうにないが、
岩の隙間から滲む地下水を見つけたから、
此処に居ても直ぐには死なんだろう。
王の首は兎角、自分らの仕事は終わった。
この岩陰に逃れてくるまでに、目端で仲間も倒れているのを捉えた。
あ奴らもこうして這い蹲ってるのだろうか。
適当に、其々戻るべき場所へ辿り着けるだろうか。
我が身一つ引き換えに狂乱の舞台あれば、そう夢見た。
むざむざ虐げられる気も無いから、
それでも屈服させんと来る敵は強い。
本当に、素晴らしい戦場だったこと。
素晴らしい、死地。
夢叶うなら差し出してもと嘯いていたのに、
地に這う自分を見れば更なる戦場をと渇望している。
「…馬鹿は死んでも治らん、ってぇトコロか」
声と同時に乾きも思い出して、水を啜る。
痛みを余所に魔獣化したままの右腕で口元を拭えば、
赤茶けた毛皮で余計に汚したような気がする。
「あっは、ははは…」
笑っている方がワタシらしい。
危ないからと可愛い骨は置いてきたけれど、
暫く動けないならば話し相手に持って来れば良かった。
そうまで愚考を転がしたところで、
安息を求める身体の欲求に従う事にした。
邪魔立てされんから
寝るには此処も、存外悪かない。
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(という次第。ギルバニア討伐、お疲れ様でした。
いつ戻るかいつか戻れるのか、というのはお楽しみとして
連絡が付かない時の取り決めは、確かにと反省。
帰還した場合、その次の回の闘技場から参戦、
今回で云うなら、月曜までに戻れたとしても欠場、
…と明言しておきます。一応。
明言という割に判り難いような。)
(余談。行方不明に歓声挙げましたが、
参加依頼は総員行方不明、に一寸青ざめました。
でも燃えますよね。皆さん頑張って帰って来てください。
リプレイもバーサーカー冥利に尽きるというか、
MSさまに感謝を叫ぶしかない感じです。)
(さらにこそりと。感情などなど本当に有難うございます。)
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プロフィール
HN:
フィグ
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1990/10/17
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