フィグ・アジェスト(c00731)のブログ。キミはワタシを知ってるかい?
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戦いの終った事を認識して、
先ずした事は振り返ることだった。
青い氷を幾度も見ていたけれど、
何度か遣ってきたスピカが、どちらから来たのかは分からなかったから。
力を使い果たしたのか蒼い顔を、見て、
けれど安堵した己が居た。
安堵すればそのまま、ずるりと力が抜けて
下ろしたハンマに縋るように腰を落とした。
これは帰れないか、と思い。
嗚呼またか、と自嘲の笑みが零れた。
心配するなと言って、けれどこのザマでは文句を言えはしまい。
せめて二人、蹴落としてでも帰したかったけれど、
受身を取れそうにない有様で、それも出来やしない。
担いで下りられれば良かったのに。
そもそもこの蛇は、何処を目指しているのか。
此処から出て、果たして安全である可能性など知らない。
回復するか、蛇が進むのを止めるまで出られやしないだろう。
動けない事には変わりなしと諦めて、
身を安らえる場所へと移動するのを追った。
折れそうな膝を無視して、ハンマを引き摺って、
少し離れたところに背を向けて座る。
寝転がろうかとも思ったが、それでは起きるのに時間が掛かる。
右腕は、二十日鼠のそのままに。
左腕は、しっかとハンマを握って。
直ぐ立てる様にと図って体勢を置けば、
伸ばした背筋で痛みを訴えるところがある。
それも、無視。
やっと納得のいったところで、目蓋を閉じた。
何かあったら直ぐに起きるのは、いつもの事だ。
今は早く、体力を戻さねば。
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プロフィール
HN:
フィグ
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1990/10/17
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