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フィグ・アジェスト(c00731)のブログ。キミはワタシを知ってるかい?
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近くで動く気配に、目蓋を開ける。
誰か動けるようになったかと思えば、それは星霊で。

 

清い光に目を細めるも、背後から寄るそれを追い返す。

唯一で、あるけれど。
絶対で、あるけれど。

偶に、馬鹿だと思う。

誰も彼も満身創痍で、そりゃあ回復は要るだろう。
けれど一応の安全である此処で、殊更回復する必要が何処に、と。
そういうのは、自分が元気になってから気にすれば良いのに。

でもそれが、一度で無いから。
少しだけ、歯噛みしながら他の影の元へ送り出した。

自分も、馬鹿だと思う。

 

向かうひかりに照らされ、木片の転がっているのが見えた。

そういえば、と思い出して、
血糊で強張る指を折り、日付を数えた。
さいあくだ、と珍しく心中で呟いてしまった。

傷塗れの血塗れで、こんな場所で迎えるとは。
勝利持っての依頼遂行で始められたがせめての幸いか。

帰ればあるのになぁと思いながらも木片引き寄せ、
魔獣の爪で削り始める。

大体は此れで済むけれど、それでも直刃の様には切れはしない。
ナイフの一つも持ち歩こうか、とぼんやり思う。

手作業やら考え事は、痛みの訴えを無視するには適している。

見本も無く、あんまりに荒削りで何がモデルか分かったものではないが、
どうにか花に見える気がしたので、良しとした。

時間を掛けすぎて、日付が変わったら惜しい。
既に、今が何時やら分からないが。


再びのひかりを頼りに、人影を検めた。
あああそこに横たわる、と判じて、立ち上がる。

膝が、笑いそう。
ハンマは重いからと、その場に横倒しに置いて。

ゆるくにぶく、歩み寄った。


近くで見れば、見事な勝負の出来そうな襤褸け具合で。

擦れた声でも届く程度に寄ったところで、一息ついた。

それから木片と、一言ばかりを投げて。それだけ。

帰ればきっと、待ち受けるものがあろうだろうし、
きっと願われるから良い夢を見るだろうし。

ただ少し、共に赴いただけの幾許があったら良いと、思っただけだから。

 

また、元居た処へ腰を降ろす。

こんな所で上機嫌にもなれないけれど、
顔を向けずとも不機嫌そうなのが分かるのに、
僅か苦笑が零れた。

ああ、生きているのだと。

皆で帰れれば、良かったのだけれど。
せめて帰せれば、良かったのだけれど。

自分ばかり帰る事にならなくて、良かったと、想った。
 

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プロフィール
HN:
フィグ
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1990/10/17
自己紹介:
 この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『エンドブレイカー!』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したPLに、著作権は『山田2』絵師に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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